運は上機嫌のときしか掴めない
事務所ウェブサイトを自作して、初めてのテスト投稿です!
ジャンルとしては自己啓発本ですが、泣けます。
なにをやってもうまくいかない保険の営業マンが不思議なタクシーの運転手と出会うことで人生が変化していく物語です。
運が劇的に変わるとき、そんな場、というのが人生にはあるんですよ。それを捕まえられるアンテナがすべての人にあると思ってください。そのアンテナの感度は、上機嫌のときに最大になるんです。逆に、機嫌が悪いと、アンテナは働かない。最高の運気がやってきているのに、機嫌が悪いだけでアンテナがまったく働かないから、すべての運が逃げていっちゃうんです。
喜多川 泰『運転者 未来を変える過去からの使者』ディスカヴァー・トゥエンティワン, 2019年, pp.54-55
運は多くの場合、人が運んできます。不機嫌な人より上機嫌な人のところに人は集まります。つまり、運も集まります。忙しくてイライラしていると、この事実を忘れがちになります。
大事なのはどんな人でも保険に入ろうと思う瞬間があるってことだ。そのときに、『そう言えばあの人』って顔が浮かぶ奴でいることだ。だから、いつでもどんなときでも明るくして楽しい奴であれ
喜多川 泰『運転者 未来を変える過去からの使者』ディスカヴァー・トゥエンティワン, 2019年, p.58
マーケティングでは『サイコロの目に入る』という言い方をする人もいます。人は、例えばイタリアンが食べたいなと思ったら、それぞれの面にイタリアンのお店が書かれたサイコロを振り、出た目のお店を選択します。サイコロの目は日々入れ替えられるので、選ばれる側は、なんとしてもその目に入り続けなければなりません。その方策の一つが上機嫌でいることなのです。
運は後払い。貯めて、そのうち使うもの
運は後払いです。何もしていないのにいいことが起こったりしないんです。ポイント貯めてないのに何かもらえますか?誰もそんなこと、期待しないでしょ。でも、運となると、貯めてない人ほど期待するんですよね
喜多川 泰『運転者 未来を変える過去からの使者』ディスカヴァー・トゥエンティワン, 2019年, p.64
運は「良い」「悪い」ではなくて、「貯める」「使う」で表現するものなんですね。運を貯めるためには、上機嫌でいること。そして、頑張っても報われないときは、運が貯まってるって考えるんです。努力をした結果の期待値と実際得られた低い結果の差は、運が貯まってるんですね。
損得から離れる
自分が得しそうだと思ったら行動する。損しそうだと思ったらやめる。それがあまりにも当たり前のように染みついてしまっているんだと思います。もっと純粋に未知のものに対して『楽しそう』『面白そう』って思ってみていいんじゃないでしょうか
喜多川 泰『運転者 未来を変える過去からの使者』ディスカヴァー・トゥエンティワン, 2019年, p.94
資本主義社会では 、なんでも損得で考えてしまうのも無理のないことです。
その一方で、損得で考えると、誰かの得は自分の損、いわゆるゼロサム思考に陥りがち。そうなると、自分以外は皆自分の財産を脅かすの可能性がある潜在的な敵だと感じるようになり、常に攻撃にさらされた動物のような行動を取ることになります。「戦うか」「逃げるか」です。上機嫌とは真逆の心理状態で、人も寄り付かず、運も貯まりません。
「楽しそう」「面白そう」には損も得もありません。だから、みんな安心して近寄ってくることが出来ます。
報われない努力なんてない
頑張ってるのに報われないって言う人はみんな、種を蒔いてそれを育てているんですが、ちゃんとした収穫時期の前に『まだ育たない』といって嘆いているようなもんです。もっと長い目で見たら、報われない努力なんてないんですよ。
喜多川 泰『運転者 未来を変える過去からの使者』ディスカヴァー・トゥエンティワン, 2019年, p.99
上機嫌で努力していれば、運は必ず貯まっていきます。え? でも、不運なまま人生を終えたように見える人もいるよね、と思うかもしれません。それでも、その人が貯めた運は無駄じゃないんです。なぜなら・・・
<編集後記>
自己啓発本を読んでる人はヤバい人という考え方も流布されていますが、程度によるでしょう。読み始めは「良くある自己啓発本だな」という印象でしたが、だんだんと良い意味で説教されているような気持ちになりました。しかも、90年代の浅田次郎のような泣かせ方をしてきます。なにもかもうまくいかない、そう感じたときに、読んでほしい本です。